昨今のWBCでの日本代表の活躍、本当に胸が熱くなりますね。特に大谷翔平選手のような超一流選手のプレーを見ていると、そのパワーやスピードに目が行きがちです。
しかし、熊本の指導現場で小学生からプロまでを見ている私の視点は少し違います。彼らに共通しているのは、驚異的な身体能力以上に「ケガを寄せ付けない圧倒的な身体の使い方の習慣」です。
なぜ、同じように練習していても、熊本の少年野球現場で「ケガで離脱する子」と「プレーし続けられる子」に分かれてしまうのか?
実は、肩や肘の痛みには、才能や運ではない明確な「原因」があります。
この記事では、WBC戦士も実践している動作の共通点をもとに、熊本の野球少年がケガをゼロにし、パフォーマンスを最大化するための秘訣を解説します。
1.野球で怪我をしやすい選手と怪我に強い選手の違い
少年野球でもプロ野球でも、野球をしている以上、怪我を完全に防ぐことはできません。
どれだけ身体能力が高い選手でも、どれだけトレーニングをしている選手でも、怪我をする可能性はあります。
特に野球は、肩・肘・腰など体に大きな負担がかかるスポーツです。
実際、プロ野球選手でも怪我はありますし、WBCに出場するようなトップ選手であっても同じです。ただし、現場で選手を見ていると明確な違いがあります。
それは
- 怪我から回復してすぐプレーに戻れる選手
- 長期間離脱してしまう選手
がいるということです。
怪我に強い選手は、多少の負荷がかかってもコンディションを大きく崩すことなく、シーズンを通してプレーし続けることができます。
では、その違いはどこにあるのでしょうか。
2.少年野球で怪我につながるのは「体の変化に気づけないこと」
怪我をしやすい選手に共通しているのは、体の変化に気づくのが遅いという特徴です。
例えば、
- 体幹の可動域が少し狭くなっている
- 股関節の動きが硬くなっている
- 太ももの張りが強くなっている
こうした小さな変化は、実は多くの選手の体で日常的に起きていますが、変化に早く気づける選手ほど、大きな怪我になる前に対処することができます。
逆に、体の変化に気づけないまま練習を続けてしまうと、
- 肩や肘の痛み
- 腰のトラブル
- 肉離れや関節の怪我
といった形で、結果的に長期離脱につながることも少なくありません。
3.野球少年が怪我をしやすい体になる3つの原因
では、なぜ少年野球の現場で肩や肘の痛みが起きてしまうのでしょうか。
現場で多くの選手を見てきて感じるのは、怪我をしてしまう選手にはいくつかの共通点があるということです。ここでは、特に多い3つの原因についてお伝えします。
(原因1)投げすぎによる体への負担
一番分かりやすい原因は、やはり投げすぎによる負担の蓄積です。野球は、同じ動作を何度も繰り返すスポーツです。
特に投球動作は、良い投げ方をしていても肩や肘に負担がかかる動作です。試合や練習で投球数が増えれば増えるほど、体には疲労が蓄積していきます。
本来であれば、疲労を回復させながら練習を積み重ねることが大切ですが、
- 毎週土日は試合が続く
- 練習量が多い
- 休養やケアの時間が少ない
こうした状況が重なると、体は十分に回復しないまま次の練習、試合に入ってしまいます。この状態が続くと、肩や肘への負担が限界を超え、痛みや怪我として表れてしまうのです。
特に少年野球ではピッチャー、キャッチャー、ショートなどの複数ポジションを掛け持ってやるような選手は投げ方が良くても、怪我をする確率が高いという報告もあります。
(原因2)股関節や体幹の動きが硬くなる
実は、肩や肘の痛みの原因は肩や肘だけにあるとは限りません。
野球の投球動作は、脚→股関節→体幹→肩→肘→手・指という順番で力が伝わる全身の連動動作です。
しかし、股関節や体幹の動きが硬くなると、本来下半身で生み出すはずの力をうまく使うことができません。その結果、本来分散されるはずの負担が肩や肘に集中してしまうのです。よく肩や肘が痛くて、病院に行くと体の硬さを指摘されて、ストレッチを指導されるというのもこういった背景からです。
特に成長期の子どもは、
- 座っている時間が長い
- ストレッチをする習慣がない
- 体のケアをしていない
といった理由から、知らないうちに体の動きが硬くなっていることも少なくありません。この状態のまま投球を繰り返すと、肩や肘の痛みにつながるリスクが高くなります。
(原因3)疲労を回復させる習慣がない
三つ目の原因は、疲労を回復させる習慣がないことです。野球は練習量が多く、特に成長期の選手は体に疲労が溜まりやすい時期でもあります。
しかし少年野球の現場では、
- 練習前の準備
- 練習後のケア
- 体を整える習慣
こうしたコンディショニングの意識がまだ十分に根付いていないことも少なくありません。
本来であれば、練習をした後には
- 股関節や体幹の動きを確認しながら、ゆっくりとしたストレッチを行う
- 軽いジョギングなどの有酸素運動を行う
- 体の張りや疲労をリセットする
といった時間が必要です。
しかしそれを行わないまま練習を積み重ねてしまうと、疲労は少しずつ体に蓄積していきます。その結果、体の動きが悪くなり、肩や肘、腰など特定の部位に負担が集中してしまいます。
この疲労の積み重ねが、最終的に怪我につながる大きな原因の一つなのです。
では、怪我をしにくい選手は何が違うのでしょうか。そのヒントは、トップレベルの選手の習慣を見るとよく分かります。
4.野球で怪我を防ぐ体づくりとは?WBC選手に共通する習慣
最近は、プロ野球のキャンプの練習風景も、現地に行かなくても画面を通して見ることができます。
私は職業柄、ウォーミングアップに注目することが多いのですが、「あの選手はこういう部分を大切にしているのかな」と想像するのが、仕事を通り越して趣味になっています。笑
先日、WBC選手の練習前ウォーミングアップの様子がメディアでも取り上げられていました。その風景を見ると、あることに気づきます。
選手たちは
- 股関節や胸郭の可動域エクササイズ
- 呼吸を意識した体幹の安定性エクササイズ
- 体を連動させていく動きづくりのドリル
- 爆発的に力を出すためのジャンプやダッシュ
などを、それぞれ自分のペースで時間いっぱい行っています。もちろん選手同士で話しもしますが、体は動かしています。
ここで重要なのは、誰かに言われてやっているわけではないということです。
トレーナーに指示されなくても、自分の体の状態を確認しながら
「今日はここをしっかり動かしておこう」
「上半身が浮いている感じがするから体幹を入れておこう」
といったように、自分で判断しています。
つまり、トップ選手ほど自分の体を自分で整える能力が非常に高いのです。
これが、シーズンを通して怪我で長期離脱することなく、パフォーマンスを維持できる理由の一つでもあります。
5.野球のトレーニングの本当の目的とは
トレーニングというと、
- 球速を上げる
- スイングスピードを上げる
- 足を速くする
といった、「パフォーマンスを上げること」に目が向きがちです。
もちろん、それは間違いなく大切です。しかし、本当に大切なのはそれだけではありません。
野球は、シーズンを通して試合と練習を繰り返すスポーツです。どれだけ能力が高くても、怪我をしてしまえばプレーすることはできません。
また技術を高めるためには、コツを掴むための練習量をこなすことが必要になります。
つまり、継続して練習できる体がなければ、技術もパフォーマンスも伸びていかないということです。
だからこそ本来のトレーニングには、
「良いコンディションで練習と試合を続けられる体を作る」、という目的があります。
そして、その中で重要になってくるのが「自分の体の状態に気づけること」です。
6.DOTSのオンライントレーニング参加者に怪我が少ない理由
実際に、DOTSの野球オンライントレーニングに継続して参加している選手たちは、長期間練習を離脱するような大きな怪我がほとんどありません。
これは、
「体が柔らかくなったから」
「筋力が強くなったから」
という単純な理由だけではありません。
一番大きい変化は、「自分の体に意識が向くようになること」です。
多くの怪我は、突然起きているわけではありません。体は必ずサインを出しています。
そのサインに気づけるかどうかが、怪我を防げるかどうかの分かれ道になります。
実際にオンライントレーニングに参加している選手や保護者の方からも
「自分でストレッチをするようになり、可動域が広がってきたのを実感している」
「以前はピッチングのあとに肘の痛みを訴えることがあったが、それも全くなくなった」
「怪我がなくなった。安心して野球に打ち込めるようになり、体も強くなったと感じる」
といった声を多くいただいています。
最後に:野球で怪我を防ぐために大切なこと|大会が始まった“今”の取り組みで差が出る
この記事では、WBC戦士も実践している動作の共通点をもとに、熊本の野球少年がケガをゼロにし、パフォーマンスを最大化するための秘訣をお伝えしました。
WBCで活躍している選手たちの練習風景を見ていると分かるのは、特別なことをしているわけではありません。日々、自分の体と向き合い、自分に必要な準備を当たり前のように続けているだけです。
ただ、継続するということができていない選手が多いのです。
何かストレッチ、トレーニングなどを短期間続けても、目に見えて変わるようなことはほとんどありません。
そこでこれは意味がない、と見切りをつけてしまう選手を数多く見てきました。
そして多くの場合、「やっておけばよかった」と感じるのは、大切な試合の直前や、怪我をしてしまったあとです。
野球ができない時間ほど、悔しいものはありません。
だからこそ、怪我をしてからでは遅い。
大会が始まった“今”だからこそ、自分の体と向き合い、準備を始めてほしいと思います。
とは言うものの、「じゃあ何から始めたらいいの?」と感じた方におすすめしたいのが、DOTSの野球オンライントレーニングです。
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