「高校に上がるまでにもっと球速を上げたい」「遠くに飛ばせるようになりたい」そんな声を熊本DOTSに通う中学生の野球選手からよく聞きます そんな中学生の野球選手にとって、“体をどう作るか”はとても重要なテーマです。先日の記事では、野球選手にとって欠かせない『栄養の取り方』について解説しました。
熊本の野球選手に伝えたい!中学生のうちに知っておきたい栄養の基本
今回はその【可動域編】。ケガを防ぎ、パフォーマンスを最大化するために欠かせない「柔軟性」「動きやすい身体づくり」について理学療法士(医療国家資格)・プロ野球トレーナーである筆者が解説します。
1.なぜ中学生の今、“可動域”が大切なのか?
成長期の中学生は、骨の成長が比較的早く進む時期があります。そのため、筋肉や腱が相対的に引っ張られ、硬くなることがあります。スポーツ現場では、こうした状態を“タイトネス”と呼びます。タイトネスがあると、関節の動きが制限されます。
例えば、股関節や胸郭が硬いと、投げる時に体幹や骨盤の回旋を十分に活かせません。すると、下半身で生まれた力が腕や手に十分に伝わらず、ボールの速度は落ちてしまいます。打撃でも同様で、下半身や体幹で生み出す力がバットにしっかり伝わるかどうかが飛距離に直結します。つまり「タイトネスがある=下半身や体幹の力がボールやバットに十分伝わらない」状態になるのです。
特に中学3年生は、高校入学後に練習が一気にハードになったり、チームの練習時間が増えたりして、自分でストレッチに使える時間が少なくなることが多いです。そのため、今のうちに可動域を出しておくことが大切になります。
2.「可動域が広い=パワーが出る」その理由
ボールを投げる動きを「ムチ」にたとえるとイメージしやすいです。ムチは根元がゆっくり動いても、先端は「パシッ!」と速く動きますよね?人の体も同じで、力は
股関節 → 胸郭 → 肩 → 腕 → 手の順に伝わります。胸郭や股関節が硬いと、ムチの途中が固まっているようなもので、せっかくの力が途中で止まってしまいます。
ここで重要なのが、加速距離です。
・投球では「トップの位置からリリースポイントまで」
・打撃では「トップの位置からインパクトまで」
体の各関節や体幹をしっかり使って加速できる距離が長いほど、末端(手やバット)に伝わる速度が高くなります。股関節や胸郭が柔らかいと、体のねじれを大きく作れるため、加速距離が伸び、力を効率よく末端に伝えられるのです。
この考え方はボクサーのパンチでも同じです。構えた位置から拳を打ち出すまでの距離をしっかり使い、体幹のひねりで加速することで、拳の速度が最大化されます。野球もパンチも、末端を速く動かすための加速距離を体で作ることが重要という点で共通しています。
柔軟性はゴムの伸びにも似ています。硬いゴムは少ししか伸びませんが、柔らかいゴムはぐーんと伸びて、戻る力も強い。体も同じで、柔軟性があるとエネルギーをためて一気に爆発させることができます。だから、ストレッチは「ケガ予防」だけでなく、速く、強く動くためのエネルギー貯金なのです。
3.野球のパフォーマンスにつながる可動域を高めるなら、この2カ所は必須!
- 股関節
投球・打撃ともに、股関節が硬いと骨盤がうまく回らず、下半身から上半身への力の伝達がスムーズにできません。また、股関節の回旋(捻る動き)が硬いと、もともと回旋するための作りになっていない腰に負担がかかり、痛める原因にもなります。
- 胸郭
骨盤(下半身)と胸(上半身)の“ねじれの差”が大きいほど、体のしなりを使って投球やスイングのスピードを高めることができます。
これらの大事な2つの所をストレッチするのは、この動画です!動画内にポイントや回数なども説明しているので、ぜひ今日からやってみてください!
4.可動域がすべてじゃない。でも、なければ始まらない
ここまで野球のパフォーマンスに可動域が必要なことを説明してきましたが、いかがでしょうか?ただ筆者の経験から、これでもやらない人はやらない(笑)「可動域って本当に必要?」「プロでも硬い人いるでしょ?」そう言う人、本当に多いです。確かに、可動域があるだけでは、パフォーマンスは成り立ちません。大事なのは、可動域を思い通りに、速く、強く使えること。でも――その「速く」「強く」も、そもそも可動域がなければ始まりません。つまり、もう一歩先のレベルまでいけないのです。ドジャースの大谷選手、山本選手、佐々木朗希選手。みんな可動域が広く、動きにしなやかさがあります。「硬くてもできる選手がいる=柔らかさは関係ない」とは言えません。むしろ中学生の今の時期から可動域を広く持つことが、メジャーの選手に近づく方法です!本来、可動域は正しいやり方で、しっかり量をこなせば誰でも変えられるものです。つまり、センスや才能ではなく、努力で必ず伸ばせる部分。今までやってこなかった方も今日から可動域を変える努力を始めましょう。
最後に:いち早く成長の習慣を手に入れてほしい!熊本DOTS整体の提案
この記事では、理学療法士(医療国家資格)・プロ野球トレーナーである筆者が、野球のパフォーマンスに股関節・胸郭の可動域が必須である理由と、改善のためのストレッチを動画で解説しました!ひとりで毎日続けるのは大変ですし、正しいやり方でないと効果も半減してしまいます。DOTSでは、朝の短時間で自宅からオンラインで参加できる《朝トレーニング》を行っています。 この中では今回、ご紹介したような可動域を広げるものも含めて、確実に成長できるような内容を提供しています。正しい努力を無駄にせず、確実に成長できる習慣です。成長を加速させる習慣を手に入れて、周りより一歩先行く選手になりましょう!
















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