野球のセンスは生まれつきじゃない!成長期に差がつく“体の使い方”のコツ【熊本DOTS】

「もっとスムーズに投げたい」「試合で思ったように体が動かない」熊本DOTSに通う中学生の野球選手から、そんな相談をよく受けます。中学生の時期は、身長がぐんと伸びる成長期。この時期に“自分の体をどう使うか”を学んでおくかどうかで、高校生以降のパフォーマンスに大きな差が出ます。これまでの記事では、野球選手に欠かせない『栄養』、『可動域編』という部分についてお伝えしてきました。

まだ読んでいない方は、こちらからチェックしてみてください。

栄養編→熊本の野球選手に伝えたい!中学生のうちに知っておきたい栄養の基本

可動域編→熊本で野球を頑張る中学生へ!股関節・胸郭の可動域が必須なワケ【ストレッチ動画】

そして今回はその【バランス・コーディネーション・判断力編】。ケガを防ぐだけでなく、“動きのセンス”を育て、試合でのパフォーマンスを上げるために必要な体の使い方を、理学療法士(医療国家資格)・プロ野球トレーナーである筆者が分かりやすく解説します。

1.そもそも「野球のセンス」とは何か?

野球でよく聞く「センスがある」「センスがない」という言葉。実は、この“センス”は決して生まれ持った特別な才能だけのことではありません。

センスとは、体の感覚や動きを理解し、その時に必要な動きを自分でコントロールする力のことです。つまり、磨くことができる能力であり、練習や取り組み方次第で誰でも伸ばすことができます。トップレベルの選手を見ていると、共通してこの特徴があります。

・野球以外のスポーツでも体を上手に使える

・できない動きも、人の動きを見てすぐに真似できる

これを可能にしているのが「コーディネーション能力」、つまり体を自由にコントロールする力です。センスは生まれもった能力のみで決まるのではなく、取り組むことで育てられることを覚えておきましょう。

2.「センスのある選手」が共通して持っている3つの力

バランス感覚(姿勢・軸の安定)

野球の動きには、「軸」と呼ばれるものがあります。体の軸が安定しているとは、体の重心をコントロールできている、バランス感覚が良いと言われる状態です。

ただし、バランス感覚とは“じっと止まること”だけではありません。むしろ、動きの中であえて不安定さを作り出しながらも、目的の動きに合わせて姿勢を修正・保持できること。これこそが、野球のプレー中に求められるバランス感覚です。

そのためには

・足の裏で地面を感じ取る力

・体幹の安定性

・股関節や肩甲骨の可動性、安定性

といった要素が欠かせません。バランス感覚とは「止まる力」だけではなく、「動きながら安定する力」。この力が高い選手ほど、姿勢、フォームが美しく、結果として“センスがある”と見られるのです。

コーディネーション能力(連動・タイミング)

「コーディネーション」とは、体の各部をうまく連動させ、タイミングよく動かす能力のことです。

これは、野球の“センス”を語るうえで最も重要な力のひとつです。

たとえばピッチャーなら、下半身で作った力を上半身へスムーズに伝え、最後に腕や指先へつなげていく。この「全身の連動」が途切れると、力が分散してしまい、思ったほど球速や飛距離が出ません。一方で、コーディネーション能力が高い選手は、力を無駄なく“流れ”として出せるため、軽く見える動きでも強い球を投げたり打ったりできます。

この能力を育てるには、野球だけの練習ではなく、マット運動など、全身を使っていろんな動きを経験することが大切です。ポイントは、「できるか・できないか」よりも、できない動きを見て、真似して、挑戦する過程です。これが野球の投げる、打つ動きなどを改善する時にも間違いなく活きてきます。

判断力(状況の理解と反応)

野球は、一瞬で判断して行動するスポーツです。たとえば、ゴロを捕る・送球する・走塁する――これらの動作は、状況を見て瞬時に「どう動くか」を選択することで成立します。

このときに重要なのが、体を思った通りに動かすための判断力。ただ頭で理解するだけでなく、目で見た情報をすぐに体で反応できる力です。判断力は、コーディネーション能力と深く関係しており、体を自由にコントロールできる選手ほど、判断の精度と速さが高い傾向にあります。

野球においては、普段のケースノック・バッティングなどの実戦練習で判断力が磨かれます。ただし、漠然とボールを捕る、スタートを切るのではなく、先の動きを予測・イメージし、準備、集中力を持って練習に取り組むことが不可欠です。

3.成長期に“体の使い方”を学ぶべき理由

中学生の時期は、身長が急に伸びたり、筋肉が追いつかなかったりと、「体の使い方」が一時的に難しくなる時期です。このタイミングで“どう体を動かすか”を学ぶことが、野球の上達に大きな差を生みます。

例えば、投げる動きを修正したくても、自分の体が思ったように扱えていないと、なかなか変わりません。そこで実際に指導の現場で、投げる時に体幹のひねり(回旋)がうまく使えない選手に、あえて側転などのマット運動を行ってもらうと、体の回旋感覚が身につき、自然と投げる動きがスムーズになるケースが多くあります。

一見、野球と関係なさそうな動きでも、こうした「体の動かし方を学ぶ練習」はすべてつながっています。成長期の今こそ、神経や感覚が発達しやすい時期。だからこそ、正しい動きの基礎を身につけることが、将来のケガ予防やパフォーマンスアップに直結します。

4.野球のセンスを育てる!簡単エクササイズ2選

壁倒立

壁倒立では、腕で体を支えるだけでなく、体幹と肩甲骨の安定性・位置のコントロールが求められます。普段から投球後に行うことで肩・肘のケガ予防にもつながります。

やり方はこちらの動画をご覧ください!

T字バランス(エアプレーン)

野球では、片脚で体を支えながら動く場面がとても多いです。投げる、打つ時の軸足、踏み込み足はもちろん、守備や走塁の場面でも、片脚でのバランス感覚が必要です。

今回はT字バランス(エアプレーン)をご紹介します。10回中、何回上手くできたかなどをチェックすると、成長の度合いが分かります。やり方はこちらの動画をご覧ください!

最後に:“センス”は練習と意識で伸ばせる!習慣化してセンスを伸ばそう!

この記事では、理学療法士(医療国家資格)・プロ野球トレーナーである筆者が、コーディネーション・バランスという観点から、ケガを防ぎながら、野球のパフォーマンスを上げていくための“動きのセンス”を育て方について解説しました!

今回ご紹介したマット運動や片脚バランスは、毎日取り組むことで確実に効果が出るトレーニングです。でも正直、ひとりで毎日続けるのは簡単ではありません。習慣化することが、何より大切で、何より難しいのです。

そこで熊本DOTSでは、朝トレーニングで皆さんの「続ける力」をサポートします!自宅からオンラインで短時間参加できるので、無理なく毎日の習慣に取り入れられます。

一緒に取り組むことで、動きのセンスや体の使い方がぐんぐん伸び、野球の投げる・打つ・守る動作のパフォーマンスも着実にアップします。この冬、圧倒的に成長したいという選手はぜひ下記の詳細をご覧ください!!

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このブログを書いているのは…

熊本市南区良町で
からだの痛みと動きを良くする
整体・トレーニング指導を行っている
DOTSの松本あきらです!

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